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気づかずにいる貧血…この症状も貧血が原因?

鉄の身体の中での様々な働き

  • 酸素を全身に運ぶ                               赤血球の数赤血球は正常だが、小さいと酸素を運ぶ量が少なくなる

     (赤血球数だけでは貧血はわからない)

 

  • ミトコンドリアでエネルギーを作る

TCAサイクルを動かす材料

TCAサイクルの中には含鉄酵素が含まれている

 

エネルギーをつくるTCA サイクルの中のいくつかの酵素は鉄が含まれているの

鉄が不足すると酵素の働きが落ち回路を回せなくなります。

 

  • 神経終末から出る神経伝達系の合成と分解酵素の材料

脳の神経伝達物質を作るのにも鉄が必要。電子伝達系は右の図のように鉄で動いている。

鉄分不足→セロトニン・ドーパミンが作れない→イライラ・不安

 

実際に心療内科の患者さんは顔色が悪く貧血が疑われる方も多いのです。

 

  • コラーゲンの材料(骨・皮膚・粘膜の代謝に関わる)

鉄は骨・皮膚・粘膜の代謝に関わっている。

コラーゲンを生成するにはビタミンCと鉄分が必要です。

貧血で鉄分が不足しているとコラーゲンが精製しにくくなります。

 

  • 鉄の一部が含鉄酵素として働き、体内の代謝に関わる

例えば、肝臓での薬物代謝に関与する酵素チトクロムP450は中心部にヘムが存在し

ヘムの中の鉄イオンを利用して反応が進行します。

貧血で肝臓の解毒作用も落ちるのはこのためです。

 

鉄欠乏について

鉄の欠乏は通常ヘモグロビン値で判断しますが、ヘモグロビン値が正常でも、

フェリチンを調べてみると鉄分が不足していることが分かってきます。

上記のようにエネルギーを作る上で鉄は必要不可欠なものなので体内の鉄が

不足しそうになるとまず貯蔵鉄を利用します。

そのため、ヘモグロビン値はさほど変わらず、徐々にフェリチンが減っていく

状況ができてきます。

 

月経のある年齢の女性は特に毎月血液が減っていくのでヘモグロビン値が基準内にあっても、下記のような症状が出てきたら、フェリチンも調べてみることが必要です。

 

 

貧血による症状
 ・疲労

 ・倦怠感

 ・全身の弱さ

 ・薄い肌

 ・冷たい手足

 ・めまい

 ・免疫力の低下

 ・息切れ

 

 

上記の症状以外に、

 ・脈拍が早い

 ・経血量が多い

 ・あざができやすい

 ・有経の女性の食欲不振

 ・胃腸の不調             も起こりやすくなります。

 

20代から40代の貧血の方は食欲不振や胃の弱っている人が多く

顔色は白く、眠れない人も多いです。

 

貧血の方は赤血球の小さい人が多く、そのため低酸素に

なっておられる人の割合が高い!

 

酸素欠乏により多彩な症状が出現する
 ・疲れやすい

 ・肩こり

 ・頭が重い、頭が痛い

 ・朝起きられない

 ・階段や坂道で動悸や息切れがする

 ・めまい

 ・集中力の低下、イライラ

 ・微熱

 ・喉の違和感、鼻づまり

 ・口角炎、口内炎、舌のしびれと赤み

 ・顔色が悪い

 ・爪がもろくなる、スプーン爪

 ・女性は髪の毛が抜けやすい

 

 

酸素不足ではイライラしたり、エネルギーが作りにくいことから

糖を増やして体を動かしていこうとするため、甘い物や炭水化物を

摂り過ぎてしまうことになります。

子どもたちの鉄欠乏

妊娠での体重増加は出産時には平均的なところでは7㎏~12㎏です。

医師によっては絶対に7㎏までをキープさせるところもあります。

その影響もあって貧血の妊婦さんは増えています。

その上、妊娠前から貧血傾向の人もあります。

そんな母体から生まれた子供には潜在性鉄欠乏に陥っている子供がいます。

 

潜在的鉄欠乏のある子どもの特徴
 ・朝早く起きれない

 ・学校の体育の授業についていけない

 ・学校から帰ってくるとゴロゴロしている

 ・集中力がない

 ・全身倦怠(肩こり、めまい、食欲不振)

 ・午後の授業での居眠り

 ・動悸。息切れ

 ・頭重、頭痛

 ・しびれ感、足がだるい

 ・寒い、冷える

 

 

正期産児であれば生後6か月以降で鉄不足のリスクが高まると言われています。

日本の乳児の4割弱が鉄欠乏の恐れがあるという報告もあります。

 

出生~6か月・・・母乳及び母体から移行した鉄などにより造血に必要な鉄はまかなえる

6か月以降・・・離乳食が始まると母乳の接種が少なくなり、それと同時に鉄分の不足も

しやすくなる

 

鉄欠乏状態が続くと

・言語理解・発語の遅れ

・社会発達面の問題

・知能、処理速度の低下

・運動機能などの低下     などを起こすこともある

 

鉄欠乏貧血まで至った場合、十分な鉄分補給を行っても行動障害は成人期まで持続するという報告も!

 

鉄分は摂り過ぎにも注意が必要ですが、 母親が貧血の場合には離乳期より積極的に鉄分の多い食材を食べさせていく事が重要になってきます。

 

朝ふらふらする、めまいがよく起こるなど、貧血が心配な方の

ご相談は、漢方食養生のコニシ薬局にお任せ下さい。

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薬剤師 小西裕紀子